令和6年能登半島地震で被害に遭われた方に心からお見舞い申し上げます。
元旦の予期せぬ事態、立て続けに起きた航空事故に心が痛みます。
日本に住んでいるなら避けられない地震。
衝撃のニュースに、義援金以外で何かできることはないだろうかと考えていると、我が家は首都圏に直撃した台風で被災経験があることを思い出しました。
- 当時、子供の年齢は1歳半頃
- 住んでいたマンション棟の全体で、まる1日停電
- 約3週間の断水生活(途中から子供を連れて実家に疎開)
- 自宅周辺が一時冠水 を経験しています。
防災士でもなんでもない主婦ではありますが、台風で被災した経験(ノンフィクションです)をもとに、
被災時に自宅にあってよかったもの・あらかじめ用意しておけばよかったと感じるものをお伝えしたいと思います。
皆さんのご自宅の防災を見直すきっかけとなれば幸いです。
台風による停電と断水で、生活が困難に
我が家が体験した停電・断水・自宅周辺の冠水は、東日本の各地に大きな影響を与えた「台風19号」の大雨によって起こりました。
振り返ってみると、その日は1日中暴風雨が続き、首都圏にも大雨特別警報が発令。
雨風による停電の可能性もあると考え、その日は早めに入浴・食事を済ませました。すると予想が現実となり…
マンション全体で停電が発生。続けてトイレも使用できなくなり、断水。マンション共用部にも水が溜まり始め、自宅から出られなくなりました。
30年間生きてきて、どれも初めての経験です。
恥ずかしながら台風といえば西日本での被害が多い印象で、首都圏でこのような被害に遭うとは思いもしませんでした。天災時によく聞く、「まさか」がやってきたのです。
夜間に電気が点かない中過ごすというのはかなり不安で、子供が泣いてしまうのはもちろん、大人は眠れない夜となったことを覚えています。
電気の復旧は意外と早かった
幸い避難する必要はなく、自宅で過ごすことはできましたが、停電と断水により通常の生活は困難になりました。
ガスは使えたものの、電気と水道というライフラインが遮断されると、こんなにも生活が大変なのかと思い知らされます。
災害時のライフラインでも、電気は比較的早期復旧しやすいそうです。
ただ、冷蔵庫の中のものは既に常温で、ほとんどが処分となりました…
水道の復旧は約3週間かかった
停電は解消されても、大雨による自宅周辺の浸水被害や、マンション全体の水道の復旧は長期化の見通しであることが判明しました。
1歳半の幼児を自宅で見ながら長期間の断水生活は厳しいと判断し、途中から私と子供は遠方の実家に疎開することになりました。
急ピッチで立て直しをしていただき、予定より早く約3週間で水道は復旧し、疎開生活を終えて自宅に帰ることができました。
自宅にあって被災中に活躍したもの10選
ここからは、停電と断水時に自宅にあってよかった・活躍した・安心したと感じたものをご紹介していきます。
- 携帯ラジオ
- 懐中電灯
- 飲料水の備蓄
- カセットコンロ
- 子供用レトルト食品
- 紙コップ・紙皿・割り箸
- 長靴などの防水ブーツ
- モバイルバッテリー
- タオル類
- 使い捨てマスク
①携帯ラジオ
停電後はスマホを節電するために、乾電池式の携帯ラジオを使用して情報を得ていました。
付近で大雨による浸水が起きていたので、主に天気予報を聞いていました!
②懐中電灯
夜間に停電したので懐中電灯は大いに役に立ってくれました。
できれば家族の人数分あると安心かと思います。
常備される場合はコンパクトなもので、③飲料水の備蓄
断水しても飲料水の備蓄があったため、すぐに水に困ることはなく安心しました。
④カセットコンロ&ガスボンベ
被災時にはガスは無事で使用することができましたが、ガスも遮断されたとすればカセットコンロとガスボンベのセットも自宅に備えがあってよかったと感じました。
ガスが使えない状況でも、カセットコンロがあれば、お湯を沸かして赤ちゃんのための調乳も可能ですし、簡単な調理もできます。
被災時は温かいものを食べられるというのは幸せなことだなと実感します。
⑤幼児用レトルト食品
断水中の子供の食事には頭を悩ませました。
災害時の食事は、大人はカップ麺や缶詰、あるものなんでも良いのですが、子供にはなんとか栄養のあるものを摂らせたいと思うものです。
振り返った今思いつくのは「にしきや」のレトルト幼児食もバリエーションが豊富で便利かと思います!
- 幼児にはいつも食べ慣れている「幼児用レトルト食品」をストックしてあげると、非常時も落ち着いて食べてくれると思います。
- 乳児にはレトルト離乳食のローリングストックがおすすめです!
⑥紙コップや紙皿・割り箸
水道が使えないので、洗い物を極力減らせるよう、食器は割り箸・紙皿・紙コップなどを使用し、使い捨てとしました。
ゴミは出ますが、断水中はとにかく水の使用を抑えたかったです。
⑦長靴などの防水ブーツ
台風被災の際には、マンションの共用部に水が溜まってしまいました。
駐車場も泥水まみれでしたので、雨があがった後に外を歩くときは、防水効果のある長靴が助かりました。
※避難が必要な事態での長靴の使用は、危険な場合もあります。どのような靴を履くのかは、災害危険度や利用シーンに応じて判断してください。
⑧モバイルバッテリー
停電時にスマホの充電が減っていくと不安になります。
台風は予測できる災害だったので、事前にフル充電しており役に立ちました。
⑨タオル類
タオルは色々な使い方ができる防災グッズの一つと言えると思います。
台風被災時には、泥水の拭き取りなどに活躍しました。
大小様々なサイズを多めに常備されると良いと思います。
冬場には防寒グッズとして使用することもできるので、⑩使い捨てマスク
コロナ以降、常備されているご家庭も多いかと思いますが、マスクは感染症予防にあってよかったと思います。
自宅にあればよかった…と感じた3つもの
初めて停電と断水を経験して、家にあれば…!と感じたのは以下の3つです。
- 折り畳みバケツや給水用ポリタンク
- ヘッドライト
- 防災リュック
①折り畳みバケツや給水用ポリタンク
折り畳み可能なバケツは、収納スペースも抑えられるので、非常時の災害や断水時用に常備しておいて損はないと感じました。
また、断水時用に特化するなら、給水ポリタンクが容量が大きくバルブが付いていたりと使い勝手が良いです。
断水すると、給水所や使用可能な水道まで、水を汲みに行かなければなりません。
私たちは被災した後にポリタンクを求めてホームセンターに向かったのですが、全て売り切れでした。
どこを周っても手に入らないので、実家にお願いして送ってもらうことに。
ポリタンクが到着するまでは、空のペットボトルや自宅にあるバケツで給水していました。
②ヘッドライト
ヘッドライトは、停電時の夜間に同じマンションの住人の方が使っていて「なるほど!」と思った防災グッズです。
両手が空くというのは、災害時に重要であると感じたからです。
両手が空くと子供を抱っこして移動できますし、装着するだけで自分の居場所を周囲に知らせることができます。
③防災リュック
台風の被災後に防災リュックを買いました。
これまで紹介してきたグッズを始め、もしもの時のためのグッズがぎゅっと集約して詰まっているのが防災リュックです。
用意したけれど出番がなかった、というのが一番ではありますね。
災害時のローリングストックはありがたい!
「物がなくなれば買いに行く」というシンプルライフや、ミニマリストにも憧れるのですが、被災したときにはローリングストックのありがたさを実感します。
我が家は物が多く、ミニマリストとはかけ離れた生活ですが、いざという災害時にはそれらが貴重な物資となりました。
ぜひ、自宅のローリングストックを定期的に見直してみてください。
小さな子供との断水生活はきつい!
停電と断水の状況になった時の心中は、まさか!?です。
初めて被災を経験して、小さな乳幼児がいる中での断水生活はかなりキツイと感じました。
定期的に給水に行かなければなりませんし、自宅でお風呂に入ることもできません。(しばらくは銭湯生活でした)
自宅周辺が被災しているなら、外へ遊びに出ることもできないのです。
未就学の子供がいる家庭が被災した場合、実家など頼れるところがあるなら疎開をおすすめします。
予期せぬことが起こりうるのが自然災害。そして、私たちはこれからも「まさか」に備える必要があると思います。
今一度、ご自宅やご家族の防災について考えてみてくださいね。この記事が皆さんのお役に立てると幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。